国立能楽堂定例公演
2008年11月21日（金）18：30〜　於：国立能楽堂


※狂言『引括（ひっくくり）』

15分の小品です。お相手は野村小三郎さん、後見は深たんでした。

地味な色合いの裃をお召しの萬斎夫、名乗りの後に、あまりに妻が口うるさいので
上手いことを言って実家に帰そう…と自分勝手なことを言います（苦笑）。まず妻を
呼び出して、貧乏なためにお前に苦労ばかりかけて済まない、と殊勝なことを言い
ますが、妻は家庭内でする苦労は自分の役目だから気にならない、と健気に答え
ます。

しかし、下心のある夫は日常大変な思いをしているのだから、身体を休めるために
親元に帰ってはどうか…としつこく勧めます。妻が二三日では…と言うと10日20日
でも休んで来い、果ては5年10年でも…と言うので、妻は「そんなに言うのは、離
別しろと言うことか」と迫ります。

夫はシラッとして「お前がそういうなら別れよう」…とルンルン♪妻は餞別に何か貰
っていきたいと言うと、嬉しくて仕方ない夫は、気前良く何でも持って行っていいよ
〜ん★妻は大きな袋を持ち出して、これに一杯の物が欲しいと言い、夫は女の浅
知恵(というニアンスのことを言ってました)だ、あんな袋一杯にどんな物を持って行
くやら…と嘲笑います(-.-;)

妻は「あそこに何かが見える」と夫の注意を反らして、その隙に夫の頭に袋を被せ
「私の欲しいものはこれです！」と、袋を被せたままで夫を引きずっていきます。夫
は許してくれと叫びながら引きずられていきました(^。^;)

この配役ピッタリでした(爆) 小三郎さん少しスマートになって、わわしいけど夫のこ
とを想っている妻役が嵌まってます★しかし、若旦那はどうしてこんなにもこ狡い役
が似合うのでしょうね(爆)(爆)(爆)

お能はやはり二連チャンの疲れか、切れ切れの記憶しかありませんm(_ _)m後ろの
席の熟年の男女が若旦那の年齢を推し量ってました。最後には40位と言ってまし
たが…「でも若いねぇ」…私達と同じ見解でした(笑)