第43回　野村狂言座

2008年7月23日（水）18：30〜　於：宝生能楽堂



『簸屑』
　太郎冠者：野村万作　　次郎冠者：野村萬斎　　主：深田博治

『素囃子・早舞』
　大鼓：柿原弘和　　小鼓：森澤勇司　　太鼓：桜井均　　笛：成田寛人

『瓜盗人』
　盗人：石田幸雄　　畑主：月崎晴夫

『骨皮』
　新発意：高野和憲　　住持：野村万之介
　檀家：竹山悠樹・月崎晴夫・深田博治

　（後見省略）



今回若旦那は最初の演目のみの出演でしたのでかなり焦りましたが、登場してすぐの場
面に間に合いました。髪は短め。装束はアドらしく、控え目に濃い茶の段熨目に黒っぽい
袴、肩衣はベージュに雀と竹の簗？のようなものが描かれてましたが、入口付近からでは
っきりは見えませんでした(-.-;)

萬斎次郎冠者は相変わらずのイジメッ子ぶりを発揮♪憎々しいほど良く似合います(爆)。
調子が良いのか謡の声も大きく、久し振りに掠れたところもなく聴かせてくれました。舞の
切れも良かったです。

若旦那はこの後出番なし。何か仕事でも入っていたのでしょうか…(-.-;)囃子早舞は小鼓
がちょっと弱くてバランスがとれていなかったのが残念です。

『瓜盗人』の石田盗人はさすがにきっちりと演じており、瓜が見えるようでした。月崎畑主
はギクシャクする場面が多かったです。案山子に変身して竹の棒を瓜盗人にぶつけるとこ
ろで石田さんに当たらなかったり、綱を引いたり緩めたりすると棒が上下するところで微妙
にタイミングがズレていたり、案山子の傘と面を取るところもモタモタしていました(>_<)現代
劇ではよい演技をするのに狂言だと失敗が多いと感じるのは私だけでしょうか？頑張って
欲しいです(^o^)／

『骨皮』の万之介住持は、如何にも胡散臭く(爆)物欲まみれな感じがします。高野新発意
は萬斎さんのように、「本日只今なってござる」という台詞だけで笑わせる…ということは出
来ませんが、おっとりとしたところが、天然ボケに見えて可笑しいです。深田さんの「あの老
僧がや？」「他では他言無用」の台詞も気持ちが乗っていて、可笑しさを倍増させていまし
た。

万之介狂言会は四郎さんの翁で万之介さんが三番叟を舞うそうです。古稀記念だそうで
すが、囃子方が広忠、源次郎、仙幸と豪華です。ご一緒したMさんと膝大丈夫かなぁ、ハラ
ハラするね、と話してました。今年は内容の濃い公演が多いですね♪

そう言えば、ござるも４０回だそうですよ。それで『歌仙』だそうですが、すっかり失念してま
した(^_^;)。