幸弘☆萬斎☆広忠☆能楽現在形　第５回公演

2008年4月3日 18:30〜　於：宝生能楽堂


◆舞囃子『延年の舞』（宝生流）
　　金井雄資
　　笛：一噌幸弘　　小鼓：成田達志　　大鼓：亀井広忠
　　地謡：宝生和英・武田孝史・朝倉俊樹・辰巳満次郎

◆狂言『舟渡聟』（和泉流）
　　船頭：野村万作　　聟：野村萬斎　　妻：石田幸雄

◆能『藤戸』（宝生流）
　　シテ：金井雄資　　ワキ：殿田謙吉　　アイ：野村萬斎
　　笛：一噌幸弘　　小鼓：成田達志　　大鼓：亀井広忠
　　後見：近藤乾之助・宝生和英・渡辺茂人
　　地謡：高橋章・大坪喜美雄・武田孝史・朝倉俊樹・辰巳満次郎・佐野登
　　　　　　・和久荘太郎・亀井雄二


舞囃子は『安宅　延年の舞』。テレビ番組で広忠パパが稽古をつけていた曲です。幸弘、広忠に
挟まれても一歩も引かない達志さんとの囃子トリオは最強です。金井雄資さんの舞も宝生の地
謡も見応え、聞き応えがありました。

『船渡聟』は文京シビックと同じメンバーでしたが、能楽堂では屋根舞台に守られているせいか、
纏まって暖かな印象を受けました。

能『藤戸』は初見でした。源氏の将佐々木綱盛が浅瀬を教えてくれた漁師を秘密を守るため殺し
たと、その漁師の母が訴えにくる話。金井さんの母は怒りと悲しみが伝わってきましたが、後場
の漁師の亡霊は怒りや怨みが伝わって来ず残念でした。

間狂言は「大船渡」の小書により、かなり長い戦語りを立ってしました。また、かたりの前にシテ
の 母親を家まで送る場面で、橋掛りを歩きながら台詞語りするのも珍しかったです。