《朗読オラトリオ》　ポール・クローデル＝作　　渡邊守章＝訳・構成・演出

繻子の靴
　　あるいは最悪かならずしも定かならず
　　　　　　　　　−四日間のスペイン芝居−(抄)


２００８年７月６日(日)１２時半
　　　　　 ７月７日(月)１９時半　ハイライト版
　　　　　 ７月８日(火)１８時

於：京都造形芸術大学内　春秋座

出演：野村萬斎
　　　　野村万作(７月７日・８日)
　　　　後藤加代
　　　　渡邊守章
　　　　平栗あつみ
　　　　小田　豊
　　　　錦部高寿
　　　　田原正治
　　　　吉見一豊
　　　　石井英明
　　　　瑞木健太郎



４年前にもここでポール・クローデルの詩による創作能・内濠十二景あるいは
《二重の影》が上演されました。
この時も来たのですが、・・・？？な結果で・・・
今回は朗読と言うことで、また新しい萬斎さんの魅力を期待していました。
おっと２泊３日と書きましたが、上演時間３時間半ですから最終日もお泊りです
ね、東国はサミット関連で大変でしょうからゆっくりしていって下さい(笑)

ホワイエでは「空中庭園ポスター展」開催中
パルコ能ジャンクション「葵上」や「當麻」などで初々しい「野村武司」君に遭遇で
きましたｖ＾o＾)

頂いたパンフに載せられた書評には「難解」の文字がいっぱい。
上演時間も３時間半と言うことで、最初からめげてしまいそうでした・・


舞台には６つの朗読台と、両サイドに椅子席が３つずつ。
後ろには３枚の白っぽい壁に漣のような色模様が浮き上がっています。


物語は１６世紀のスペイン、若い貴婦人ドニャ・プルエーズと騎士ドン・ロドリック
との恋を中心としたすれ違いの物語です。
だいたい「悲恋」という時点で×、わざとらしいすれ違い方にイライラ〜。
詳しくは先生の本で〜宜しく。上下巻で1000P、内半分が訳注と解説です
＼゜o゜／ひゃぁ

オープニングで出演者全員が舞台に登場されました、皆さん型はちがっても黒で
統一されています。
萬斎さんはシャツとブーツカットパンツに革靴でとってもスマートでした。

場面ごとに口上役と登場人物が舞台に現れて説明と自分の役名を言ってから始
まりましたので解りやすかったです。大体２人で朗読することが多いのですが、６
つの朗読台の使い方が色々ででした。
上手や下手寄り、２人の間隔が1つ空き〜２つだったり・・・。
きっとその場面での演出だと思うのですが、私には理解不可能(涙)
また場面が変わる時にはお囃子やクラッシックが流れていましたし、後幕には星
などが投影されていました。

朗読というので舞台の台本の読みあわせみたいなのを舞台でするのを予想して
いました。
実際他の役者さんは朗読台に手を置いて動きませんでした。
でも萬斎さんは登場すると台本を朗読台に置いて少し離れて立ち、台本を見な
がらも手を腰に当てたり手振りが入ったり、時には相手役の方を見つめたりして
います。

ドン・ロドリックの恋すれどすれ違い怪我をして不自由な体になって追放されると
いう、不条理な運命を感情豊かに話す声を聞きながら目をつぶると、演じている
萬斎さんが見えるようでした。

相手役の後藤さんも素晴らしかったです、激しい役どころを熱演されていました。

まだちょっと慣れてない感があった初日でしたが、３日目は完璧ではなかったで
しょうか？

もし、再演があるのでしたら予習をお勧めします。